スパークリングワインでクリスマス・ホリデーに輝きを

クリスマスから年末年始や夏のホリデー・シーズンはいつでも、ポン!とコルクを抜き、スパークリングワインを注ぐのに絶好の機会ではあるが、この時期に祝杯をあげるための口実は他にもある。

Sparkling wines in an ice bucket.

コロナ禍の影響により、2020年は多くの人にとって忘れ去りたい年となったが、目前に迫ったクリスマスと年末年始の休暇は、旅行へ出る人も家でゆっくりくつろぐ人も、これまで以上に楽しみ盛り上がることだろう。

バブリー、バブルズ、スパークリングワイン……どんな呼び方をするにしろ、ホリデー・シーズンにぴったりのお酒で、通常この時期には売上も飛躍的に伸びる。今となっては、もはや特別な日に飲むようなとっておきの「パーティー用のボトル」という立ち位置ではなく、特別感があり、食事との相性も良いため、バーやレストラン、ホーム・パーティーなど、時と目的を問わず人気が非常に高まっている。

ニュージーランドでは個性豊かで多様なスパークリングワインが生産されており、消費者がプレステージ・スパークリングワインの産地にますます興味を持つようになっていることも追い風となり人気が高まっている。最高品質のスパークリングワインがここニュージーランドで造られているのだ。

 伝統的なワイン醸造技術にニュージーランドの冷涼な気候とふんだんな日照量が相まって、驚くほど高品質のスパークリングワインが生産され、バランスが良く骨格がしっかりしたワインが幅広いスタイルで展開されている。ほとんどが伝統的なブドウ品種であるピノ・ノワールとシャルドネからメトード・トラディショナル方式で造られたものであるが、中にはスパークリング・ソーヴィニヨン・ブランのようなアロマティックなスタイルも。

 顕著な特徴として、ナッツやビスケットの香りとバランスが取れたフレッシュな酸や果実が挙げられる。はっきりとした果実味や、自然に高い酸味と口いっぱいに広がる芳醇な味わい。これらの要素がニュージーランド産スパークリングワインの奥行きと繊細さ、それに飲む喜びにおいて高評価を得ている所以である。

 

また、他のニュージーランドの食品や飲料と同様に、スパークリングワインは、信頼できる土壌から素晴らしい味わいで栄養価の高い製品を宣伝する、政府主体の「メイド・ウィズ・ケア」キャンペーンに入っている。ニュージーランド人は、自然が繁栄するとき、私たち全員が繁栄するという、配慮、尊敬、理解の理念に基づいて、大地や海との特別な繋がりを共有している。

Multiple people pouring sparkling wine into a large amount of glasses.

マールボロはニュージーランドのスパークリングワインの大半を産出している。位置する南島の冷涼な気候と豊富な日照量が、生き生きとしてストラクチャーがあり、特徴的な果実味を引き立てる。高い品質基準と確立されたワインは、フランスのシャンパーニュ・メーカーが、独自のクラシックなマールボロ産スパークリングワイン生産を投資対象としたことも興味深い。

そのマールボロを拠点に、地元の生産者達は「メトード・マールボロ」を結成した。これは自分達のスパークリングワインの品質と伝統を伝えるための情報交換を行う、評価の高いワイン生産者の集まりである。この団体は、ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエのみを使用して造られたワインの販売促進に専念しており、全ての「メトード・マールボロ」は伝統方式で生産される。この方式は、二次発酵は瓶内で行なわれ、複雑な風味を与えるため澱引きまでに最低18ヶ月間の熟成が必要であることを意味する。

ギズボーン、ホークス・ベイ、セントラル・オタゴは、マールボロに次いでニュージーランドにおける重要なスパークリングワインの産地で、それぞれ特徴は異なる。ギズボーンの暖かい気候が果実味溢れるスタイルに寄与しており、「芳醇で親しみやすい」スタイルのワインと捉えられている。また、コストパフォーマンスの高さも評価されている。

同じく北島の太陽が降り注ぐ東海岸、ホークス・ベイはワイン生産として最適で、同地方産のスパークリングワインは複雑味と洗練されたスタイルで知られている。

ニュージーランドの南に位置する有名なワイン産地、セントラル・オタゴではピノ・ノワールがよく知られているが、非常に優れたスパークリングワインも生産している。ニュージーランドで唯一の大陸性気候であるブドウ栽培地域で、細部にまでこだわる情熱的な生産者とブドウ栽培に適した気候が成功の要因となっている。同地方のメトード・トラディショナル・スパークリングワインは「引き締まって複雑味がありながらも繊細」なスタイルが評価されている。

ニュージーランド産スパークリングワインの持つ高い酸は、食事との相性が抜群であり、それは祝杯用ワインという通常の役割を超えて人気が高まっていることにも一役買っている。スパークリングワインは豚肉の脂っぽさをきれいに流し、あらゆる中華料理との相性が良い。ドゥミ・セックやドゥーといったやや甘口のスタイルは、フルーツがメインの軽めのデザートや、メインとデザートの間の口直しとしても使われる。

しかし、特筆すべき最高の組み合わせはスパークリングワインとシーフードだ。刺身や水揚げされたばかりの新鮮な魚介類との相性は申し分ない。

  

ご存知ですか?

  • スパークリングワインは泡のサイズで品質を評価できる。大まかな目安として泡が小さいほど品質が高い
  • スパークリングワインの瓶内の気圧は標準的な車のタイヤの3
  • 抜栓時コルクが飛び出すスピードは時速64kmに達し、50メートル以上移動可能
  • スパークリングワインとシャンパーニュの違いは原産地のみ。正しくシャンパーニュと呼ばれるものは、フランスのシャンパーニュ地方産のものに限られる
  • スパークリングワインは、気象の変化による発酵を発見した修道士により生み出された
  • マリリン・モンローはかつて350本分に値するシャンパーニュ風呂に入ったとされている
  • スパークリングワインは他の多くの飲料よりも低カロリー。ジン・トニックのカロリーはスパークリングワインの7
  • ウィンストン・チャーチルは、歴史上最も多くのシャンパーニュを飲んだ一人とされている。1908年から1965年の間に42,000本を消費(一日約2本)
Story
Back to top